春日山石窟仏から春日奥山ドライブウェイに出て、さらに山道に入って10分くらい歩いたところに、
突如現れるきれいな石窟仏。
これを見れば、えんえん歩いた甲斐があるってもんじゃないでしょうか。
ベンチもあるのでのんびりしてきましょう。
きれいに色が残ってる、というところがいいですね。
これでも、春日山石窟仏なんかより古いとか。
その昔、お寺での生活に飽き足らず、こんな仏様を彫って、こもって修行したお坊さんがいたんでしょうね。
首切り地蔵から左の道を登っていくと、狭くて急な階段の上に現れます。
首切り地蔵周辺は道がいっぱいあってややこしいので、案内板など要確認。
国の史跡だそうで、金網でガッチリガードされてます。
全体は左右2つのパートに分かれていて、写真は右パートの左のほう。
金網の「目」から撮りました。
写真右の岩は柱状になってて、ここにも仏像が彫られてるらしいんですけど、分かりませんね。
暗い穴の中に仏様があって、なんかおどろおどろしい感じもしますけど、神秘的でもあります。
滝坂道の石畳をしばらく登っていくと、広くなって休憩所のあるところに着いて、ホッと一息。
その横にあるのが、このお地蔵様。けっこうでかいです。
これまで見てきた石仏と比べると、なんか具体的で分かりやすい感じがしますね。
それにしても、「首切り地蔵」なんていう名前はぶっそうな感じ。たしかに首のところで切れてます。
剣豪荒木又右衛門が試し切りしたとかいう、いかにも柳生への道っぽい伝説あり。
たたりとかありそうですけど、なんか表情穏やかだし、大丈夫そうですね。
夕日観音から滝坂道をさらに登っていくと、川でえぐれたところのすぐ上にあります。
これまた、なかなかの大作。
上流に向かっていらっしゃるので、登りながらだと振り返って見る感じになります。
「観音」といいますけど、まん中が弥勒如来(みろくにょらい)、両端がお地蔵様。
平安時代から鎌倉時代ころ、弥勒信仰がはやったときに作られたとか。
朝日にまっさきに照らされるので朝日観音というんだそうですけど、どうなんでしょうねえ。
寝仏を過ぎて滝坂道を登っていくと、左のだいぶ高いところにあります。
道からだとだいぶ遠いので、注意して見ないと見つけられないかも。
でも、見つけたときは「おおー」という感じになります。
滝坂道の石仏のなかでもいちばんはっきり残ってるし、そこそこ大きいし、色もなんかおしゃれ。
滝坂道の石仏の最高傑作じゃないでしょうか。
ただ、道から遠いのが難点。山道っぽいのがあるので、登れば近くまで行けますけど・・・・・・
がんばってください。
滝坂道沿いには、謎の石仏がいっぱい。
高畑のほうから登り始めて、最初にあるのがこの寝仏。道沿いの岩の裏っ側にあります。
だいぶすり減ってるけど、左が頭で、手を合わせてるの、わかります?
それにしても、「寝仏」っていうのがいいですね。
もちろん初めから寝てたわけじゃなくて、もっと上にあった石仏の一部が転がり落ちたものだそうです。
でも、寝てることになんかイミがありそうに思えてくるあたり、ホトケ様のなせる業。
春日大社の「森」を南に抜けたところにある高畑(たかばたけ)。
その家並みをぬける通りを東にずーっと行くと、そのうち山道に入って、小川沿いの石畳になります。
せせらぎの音が響いて原生林がうっそうと茂る、なかなかフンイキあるハイキングコースです。
紅葉の名所でもあったりします。
滝坂道は、奈良の東のほうにある柳生に抜ける通り。剣豪たちも歩いたんでしょうかねえ。
昔の「幹線道路」だけに石畳は当時最高の「舗装」だったんでしょうけど、今となっては歩きにくいです。
いつも濡れてて滑るし、ハイキングのときはご注意を。
鶯の滝から階段を登ると広場に出て、そこからまっすぐな階段が伸びてます。
この階段を登って少し行くと、鳥居や鐘楼があるエリアがあって、「お寺の跡地」という感じ。
歓喜天がまつられた「歓喜堂」があったところだそうです。
何年か前まで、崩れかけたお堂があったんですけど、取り壊されちゃいましたね。
鳥居や鐘楼は残ってるので、なんとなく名残りは感じられます。
それより、途中にとってもきれいに紅葉するモミジがあります。時期にはおススメ。
若草山の頂上から、「春日奥山ドライブウェイ」というたいそうな名前のじゃり道を歩いて、
ところどころ水が流れる歩きにくい坂を下っていくと、滝の音が聞こえてきます。
深い原生林から流れ落ちる、なかなかいいフンイキの滝です。
鶯の滝のまわりは、秋には紅葉がきれいです。
ベンチもあって、ハイカーのお弁当スポットになってます。
その昔は、興福寺あたりのお坊さんの修行スポットだったんでしょうね。
絶景の若草山頂にある謎のスポット・・・・・・といっても、古墳です。
奈良ではそんなにめずらしいもんじゃないですね。
観光客が眺めを楽しんだり、シカがのんびりしてたりする隣に、なんとなくあります。
いちおう前方後円墳だそうですけど、形はよく分からないですね。
古墳のわりに、自由に登れるようになっててオープンな感じ。
いちばん奥の「後円部」まで行くと、北側の谷が見下ろせてなかなか壮観です。
東大寺の東側に開ける、だだっぴろい芝生の斜面が目印の小山。
見た目が異様なので、だいぶ離れたところからでも目につきます。奈良のシンボルの1つです。
芝生のところに入るには入山料(150円)がかかりますけど、桜の名所だし、絶好のピクニックスポットですね。
山らしく(?)ハイキングコースもあります。頂上まで登ると、木がないだけにまあ絶景。
大和盆地が一望できます。時間と体力が許すならおススメです。
若草山の裏手をまわるコースもあって、こっちなら入山料なしで登れます。
広大な芝生が広がる飛火野のいちばん手前、道路沿いのはじっこに、
ちょっとした水たまりみたいな池があります。
まん中には、「雪消沢古蹟」と書いた石柱。
ここが、その昔大宮人たちが若菜を摘んで、万葉集にも詠まれた雪消の沢の跡だとか。
「春くれば 雪消の沢に 袖たれて まだうらわかき 若菜をぞつむ」
どってことないジミなスポットですけど、千何百年前の人々の息吹が生きてる・・・・・・
ある意味とっても奈良らしいスポットですね。
浅茅ヶ原から道路をはさんで山側に、広大な芝生の「広場」が広がってます。
春日大社の参道の南側にあたるエリア。
東側に連なる春日山などが見わたせて気持ちのいいところ。シカもよく芝生を食べてます。
昔は、よくノロシを上げたところだそうです。見晴らしがいいからでしょうね。
はるか万葉の昔から、貴族たちが花見をしたり、若菜を摘んだり、遊んだりしたところだとか。
1,000年以上前から、今と同じところで、同じようなことをしてたんですね。
こういうところが、奈良の魅力です。
春日大社参道の南側に広がる浅茅ヶ原の一角に、梅の木が集まったところがあります。
その名も「片岡梅林」。
そんなに本数はない感じですけど、桜に比べて梅の名所が少ない奈良では、貴重な存在では。
梅は桜に比べて、迫力やインパクトに欠けますけど、
控えめに咲く感じが、春が待ち遠しい時期にはむしろ向いてるかもしれませんね。
平安時代に「花」というだけで桜を指すようになる前は、梅のことを指していたとか。
そういう意味でも、奈良にとって特に大事な花ですね。
鷺池のまん中に浮かぶ優雅なあずまや。
奈良公園を代表する、絵になる景色のひとつです。
四季それぞれに鷺池を彩る桜や紅葉をバックに、水面に映る浮見堂を眺めるのがベスト。
岸から浮見堂までは、これまた優雅な木の橋がかかっていて、自由に入れます。
浮見堂から鷺池の景色を眺めるのも、これはこれで満足感ありますね。
いい眺めが楽しめるスポットながら、人はそんなに多くない、というのが好きですね。
おすすめです。
春日大社の参道から、浅茅ヶ原(あさじがはら)という低い丘を越えた南側にある池。
これも荒池と同じため池でしょうか?
鷺池といったら、なんといっても見どころは、まん中に浮かぶ浮見堂。
でも、他にも、春の桜、夏のサルスベリ、秋の紅葉など、四季折々の眺めは楽しめるし、
ほとりのベンチでお弁当、なんていうのもいいですね。
他に、中島があったり、貸ボートもあったり。それでいて人はそんなに多くない。
よくできた池です。
春日大社一の鳥居のところから道路を南に行くと、両側に広い池が見えます。
どっちも荒池っていうみたいです。というか、池のまん中に道路を作ったのかもしれないですね。
もとは、農業用のため池だったそうです。
荒池(西)のすぐ南には、奈良いちばんの高級ホテル、奈良ホテルがあります。
写真のように、荒池越しに眺める奈良ホテルの「伽藍」は、そこそこ有名なビューポイント。
春日大社一の鳥居から道路を南に行って、奈良ホテルバス停から住宅街の細い道を入ったところ、
なんとも説明のしにくい場所にあります。
道路から鳥居ごしにえんえん続く長い石段が見えて、 お参りしようか迷うところ。ちょっと気合がいります。
写真は、その石段を登った上にある拝殿。なかなか立派です。
観光客はほとんど来ませんけど、時々立ちよる人もいて、知る人ぞ知る、という感じ。
春の花や紅葉がきれいな、なかなかいい穴場的スポットです。
都が奈良に来たとき、飛鳥の鎮守(今の飛鳥坐神社?)を移したとか。由緒正しいです。
若草山と春日大社のあいだ、水谷川のほとりにある茶店。
かやぶき屋根に赤いもうせん、赤い傘っていう、ご覧の通りの風情です。
カメラで狙ってる人もけっこういて、絶好の被写体ですね。
水谷茶屋周辺は緑豊かですけど、特にモミジが多くて、秋の景色はいちだんと見事。
肝心な茶店はというと、うどん・そばと、わらびもちをはじめ「和スイーツ」がそろってます。
眺めるだけでなく、ご休憩もお忘れなく。
春日大社から若草山のほうに行く途中にある神社。
「春日大社の北のはじ」っていう感じですかね。
後ろには水谷川が流れてて、ちょっとした「渓谷」というフンイキ。いい環境です。
薬の神様だそうで、病気が治るようにお参りする人が多いとか。
道の反対には「子授石」があって、子宝にもご利益あり。
写真左端はイブキの木。かなりの樹齢のようで、なかなかな巨木で迫力あります。